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当クリニック開院にあたっては、それまでに勤務してきた大病院のシステムや診療のあり方と自分の目指す患者さんの方を向いた医療とのギャップを感じ、自分たちの理想に向かって進みたい!という熱意で独立をしました。
しかし実際には、自分の予想と違っている面もありました。病院の眼科主任医長という立場では、非常に特殊な患者さん(明らかに重症な方、他院より紹介されてきた方、大病院志向の方など)と接することが圧倒的に多く、受診される時点で明らかな疾患があり、ご自分でも病識を持っている方がほとんどでした。この方達は、個人クリニックを受診される患者さんの、ごく限られた一部の方たちだったことがわかりました。開院したての頃はその相違に気づかず、誠意を持って詳しく説明をした患者さんに私の思いが上手く伝わらず悲しく感じることもありました。
当初の熱意を持ち続け忍耐強く患者さんの気持ちを考えながら診療を続けてきた結果、徐々に思いは伝わり、3年を経た現在では、勤務医時代には感じることのできなかった患者さんの心のつぶやきや素に近い思いを聞き取れるようになってきたと実感しています。
新しい知識にも目を向けて技術を保ちつつ、各々の患者さんに生活に密着したわかりやすい説明をし、待ち時間やわずらわしい手続きも少なくという、私がめざしてきた理想の医療に、漠然とした夢としてではなく現実として数歩くらい近づくことはできたかなと思っています。まだまだ医師としての道は続きます。地域の皆さんにより良い医療を提供できるよう、初心を忘れず、スタッフや同じ思いをもった連携できる医師たちと共にがんばりたいと思います。
なかほり眼科クリニック
院長 中堀裕子
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